ブラジルのサッカー競技場屋根が雨水で崩落、W杯に懸念材料
(CNN) ブラジルで今年6月中旬に開幕するサッカーの国際大会「コンフェデレーションズカップ」で3試合の会場となる同国北東部サルバドルのスタジアムで30日までに、豪雨の影響で屋根の一部に穴が出来る被害が出た。
同スタジアムの運営団体などが明らかにした。屋根の金属パネルの一部が曲がって雨水がたまり、その重みで崩落し、三角形の穴が開いたという。通常の排水経路が機能しなかった。崩落の起きたのは27日で、前日に屋根を調べた際、作業員らがパネルを曲げたのが原因としている。
修理が進んでおり6月15日から始まるコンフェデ杯には間に合うとしている。このスタジアムはブラジルが2014年に主催するサッカーのワールドカップ(W杯)本大会に備えて新設された。
W杯では計6試合が行われる予定の多目的スタジアムで、公式使用のための試験が先月実施され、合格していた。
同スタジアムの運営団体は、施設の耐久性は検査で合格しており、屋根崩落はスタジアムの安全性とは別の問題と主張。ただ、競技場の大規模検査は実施するとした。
今回の屋根破損は、ブラジルのW杯開催能力に新たな疑問を突き付ける材料ともなりかねない。同国のリオデジャネイロは2016年の夏季五輪の開催都市。巨大なスポーツ祭典の連続開催を準備するブラジルだが、関連施設建設などの遅れへの懸念が払拭(ふっしょく)されない状態が続いている。
同市では五輪の陸上競技会場となり、サッカーの地元クラブの本拠地であるスタジアムで先に大きな構造的欠陥が見つかり、無期限閉鎖に追い込まれる混乱も生まれている。