NBAオーナーが人種差別発言か 選手はロゴを隠して抗議
(CNN) 米プロバスケットボール協会(NBA)ロサンゼルス・クリッパーズのオーナー、ドナルド・スターリング氏の人種差別的発言を録音したとするテープがネットメディアに公開され、波紋が広がっている。
NBA選手会は27日、今シーズンのプレーオフ全試合でスターリング氏を入場禁止とするよう要求。クリッパーズの選手たちは試合前のウオーミングアップで、シャツを裏返しに着てロゴを隠す抗議行動に出た。
問題のテープは芸能情報サイトのTMZやスポーツニュースサイトのデッドスピンが26日から27日にかけて暴露した。スターリング氏とされる男性は交際相手とされる女性との会話の中で、NBAのスター選手だったアフリカ系のマジック・ジョンソン氏と一緒に写った写真を女性が共有サイトに投稿したことなどをとがめている。
会話の中で男性は、「イスラエルに行ってみろ。黒人は犬扱いだ」などとまくし立て、女性に反論されると「だったら私の試合に来るな。黒人を連れてくるな」と言い放っていた。
TMZもデッドスピンも、テープをどこから入手したのかは明らかにしていない。女性の弁護士は27日、録音内容はスターリング氏と女性との会話に間違いないと発表した。ただしメディアにテープを提供したのは女性ではないとしている。
NBAコミッショナーのアダム・シルバー氏は26日、この問題を巡る調査に乗り出したことを明らかにした。
オバマ大統領も訪問先のマレーシアで27日、「無知な人間はおのずと無知をさらすもの」「米国はいまだに人種差別の名残りと戦っている」とコメントした。