W杯に「消えるスプレー」が登場
(CNN) 12日に開幕したサッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会で「消えるスプレー」が使用され、話題になっている。
開幕第1戦となったブラジル対クロアチア戦。フリーキックの直前に審判はスプレーを取り出し、芝の上に白線を描いた。
線を書くのは、フリーキックの際に守備側の選手がボールから10ヤード(約9.15メートル)以上離れるように目印を付けるため。線はスプレーしてから約1分で消える。
考案したのはアルゼンチン出身のジャーナリストで実業家のパブロ・シルバ氏。同氏はロイターの取材に対して、昔の学校仲間とのサッカー試合で、フリーキックの際に相手側の選手が3メートルしか離れなかったために負けた経験が開発のきっかけになったと述べている。
スプレーの商品名は「9・15フェアプレー」。すでに米国及びカナダのプロサッカーリーグで採用されている。
「守備側にボールから10ヤード離れるというルールを徹底するのに、消えるスプレーは非常に便利で効果的だ」と、プロフェッショナル審判機構のポール・リジャー氏は言う。「消えるスプレーを使うと、(フリーキックの)ボールを置く場所や守備側が立つ位置がはっきりする。スプレーの採用以降、距離に関する問題はほとんど起きていない」
選手の評判もいいようだ。ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド選手はスプレーの公式サイトで、「すごいアイディアだと思う」「蹴る側にとってはとても助かる」と述べている。