金正恩氏暗殺のコメディー上映でテロ予告
ニューヨーク(CNNMoney) 映画会社ソニー・ピクチャーズエンタテインメントにサイバー攻撃を仕掛けたとする集団が、北朝鮮を題材にしたコメディー映画「ザ・インタビュー」の観客を狙うテロを予告した。
テロ予告は「ガーディアンズ・オブ・ピース」を名乗る集団がインターネットに投稿した。「プレミアを含む『ザ・インタビュー』の上映時間と上映場所で、テロを面白がる者がどれほど悲惨な運命を味わうことになるかを見せつける」「世界は恐怖で満たされる。2001年9月11日を思い出せ」と脅す内容。
さらに、近隣の住民は映画館から離れろと呼びかけた。『ザ・インタビュー』はクリスマスに劇場公開され、ニューヨークのプレミアは18日にマンハッタン南部のサンシャインシネマで予定されている。
ニューヨーク市警のテロ対策幹部によると、市警は米連邦捜査局(FBI)とも連携して映画館に警官を配備するとともに、非常事態に備えて警備を強化する。ただ、「予告の内容がサイバー攻撃なのか、実体のある攻撃なのかがはっきりしない」という。
一方、米国土安全保障省は、現時点で「米国内の映画館を狙った犯行をうかがわせるような信頼できる情報はない」としている。
ザ・インタビューは北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記の暗殺計画を題材にしたコメディー映画で25日から公開予定。ソニー・ピクチャーズからは有名人の個人情報や幹部のメール、社内メモ、映画の脚本など大量の情報が盗まれており、一連の攻撃について北朝鮮の関与も疑われている。
脅迫のニュースが伝えられたことを受け、主演のセス・ローゲンとジェームズ・フランコは予定していたメディア向けのイベントをすべて中止した。