エベレストに挑戦の栗城さん、悪天候で登頂断念
(CNN) 世界最高峰エベレスト(標高8848メートル)でネパール大地震による雪崩以来、 初の登頂を目指していた栗城史多さん(33)が26日、悪天候のため続行を断念した。
栗城さんはフェイスブックへの投稿で、これ以上続ければ生きて戻ることはできないとの判断に至ったとして、下山の決断を明らかにした。
栗城さんは単独・無酸素での登頂を目指し、最終キャンプから山頂へ向かっていたが、深い雪のためスピードが極端に落ちてしまったという。
エベレストでは今年4月、地震による大規模な雪崩が相次いで少なくとも19人が死亡。夏にかけて登山が中止されていた。
エベレスト登頂は成功率が29%にとどまり、10人に1人が死亡するといわれる。栗城さんは2009年以来すでに4回挑戦し、12年には凍傷で両手9本の指を失っていた。
出発前のCNNとのインタビューでは「世界中のだれもが人生の中に自分自身の山を持っている」と話し、夢に向かって進み続ける姿勢を人々に伝えたいと抱負を語っていた。