「痩せ過ぎ」モデルに健康的な体重証明義務付け、仏の新法
(CNN) フランスで「痩せ過ぎ」のファッションモデルに対しショー出演などで健康的な体重維持を保証する医師の証明書提出を義務付ける新たな法律が19日までに成立した。
この規定に違反した雇用主には禁錮6カ月と罰金8万1000米ドル(約968万円)の罰則が科される可能性がある。
新法はまた、モデルの体形に修正が加えられた広告を出す場合、写真が加工されたとの注釈を付けるようにも規定。これに違反した場合、4万600ドルもしくは広告費用の最大3割相当の費用の罰金が命じられる。
同法によると、フランスで拒食症などを抱える国民は3万~4万人。少女の約20%は成長過程の時期に食事量を抑制した経験を持つと指摘。「過度の痩せ過ぎなどをあがめる体形の写真などは疑いもなく不幸に通じる。特に多くの少女に言える」とし、「一部のモデルの容姿は危険な通念を広める恐れがある」と主張した。
新法は当初、全てのモデル代理店に対しモデルの体格指数(BMI)が少なくとも18を記録する医学的な証明書を受け取ることを義務付けていた。フランスの国立人口問題研究所によると、同国女性のBMIの平均は23.2で、西欧諸国では最低水準となっている。
ただ、この規定はBMIは健康的な体形を判断する最も正確な基準ではないとの批判を受けていた。成立した新法では、健康問題の専門家が年齢、性別、体重や体形などの要素を踏まえ、モデルが健康的な体重にあるかを判断するとした。