「仕事ぶり最悪」 五輪目前のリオ市長、州の犯罪対策を批判
リオデジャネイロ(CNN) リオデジャネイロ五輪の開幕が1カ月後に迫る中、同市のパエス市長は4日までにCNNのインタビューに答え、リオデジャネイロ州当局者による治安対策の現状を厳しく批判した。
自身のオフィスで取材に応じたパエス市長は、市内の凶悪犯罪の取り締まりに言及し「リオで最も重大な事案であるにもかかわらず、州当局の仕事ぶりはひどい。最悪だ。治安を維持し人々を守る取り組みがまるっきりできていない」と苛立ちをあらわにした。
財政難にあえぐリオデジャネイロ州は、州警察の職員に対して6カ月以上に渡り超過勤務手当を支給していないとされる。先週には給料未払いに怒りを募らせる警官らがリオの空港に並んで立ち、「地獄へようこそ。警官も消防士も賃金をもらっていないので、リオを訪れる人に身の安全は保証できません」と書かれた横断幕を掲げて抗議する出来事もあった。
この後、連邦政府は同州への29億レアル(約920億円)の緊急支援を実施。州職員への未払い賃金の支払いは今週にも行われる見通しだ。
インタビューで州の犯罪対策への不満をぶちまけたパエス市長だが、現地での流行が懸念されるジカ熱に関しては楽観的だ。五輪に及ぼす影響が「過大評価」されているとの認識を示した上で「現時点での感染例でいえば、リオより米国のフロリダ州の方が多い」と指摘した。