上海ディズニー、もう魔法解けた? 入場者数が市場予想の半分
香港(CNNMoney) 今年6月に鳴り物入りでオープンした米ウォルト・ディズニーの上海リゾートについて、これまでの入場者数は事前予想を大幅に下回るとの見方をアナリストが示した。これに対してディズニーは、実績は期待以上と反論している。
野村証券のアナリスト、リチャード・フアン氏によると、上海ディズニーは値段に厳しい中国の消費者の間でそれほどのブームを巻き起こすには至っていない。「中国人の同パークに対する関心はやや薄れたようだ」と同氏は言う。
地元メディアによれば、入場者は人気の乗り物に長蛇の列ができることや、飲食費の高さに不満を募らせているという。
フアン氏の推定によると、開園以来の入場者数は1日当たり平均で2万人前後。年間に換算すると約730万人となり、野村証券などのアナリストが予想していた1500万人の半分にも満たない。
業界団体によると、昨年1年間の入場者は米カリフォルニア州にあるディズニーのテーマパークが1830万人、東京ディズニーランドは1660万人だった。
一方、ウォルト・ディズニー・パークス・アンド・リゾーツは、上海ディズニーの入場者数に関する臆測について「無意味」だと反論、「開業から100日の業績は我々の期待を上回り、ゲストの反応も極めて好調」だと強調した。ただ、予想をどの程度上回っているのかを示す具体的な数字は明らかにしていない。
大規模テーマパークが軌道に乗るまでには時間がかかり、特に中国は難しいとフアン氏は解説、「まだ開業してから3カ月ほどしかたっていない。ディズニーがすぐに軌道に乗せられるとは思っていなかった」と話している。