「ルールの破壊者」に賞金2800万円 米MIT
(CNN) 米マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボがこのほど、「不服従」を示した個人もしくはグループに対して賞金25万ドル(約2800万円)を贈呈すると表明して注目を集めている。
メディアラボの伊藤穰一所長は「言われたことをやっても世界は変わらない」と訴えている。
メディアラボのウェブサイトによれば、今回のアイデアが誕生した背景として、社会の利益のために、規範や規則、法律に対する異議申し立てを目的とした倫理的な不服従や責任をどうやって生かすのか見つけ出そうとする人々の間でフラストレーションが蔓延(まんえん)していることに気が付いたためと説明している。
ここ数か月、各地でデモが起きているが、伊藤所長は、今回の賞について、現在の政権について反応したものではないと説明。賞のアイデア自体は昨年7月に誕生したという。
伊藤所長は「言われたことをしても、ノーベル賞は獲得できない」と指摘する。今回新設した賞の価値を体現している人々として、米公民権運動に携わったマーチン・ルーサー・キングや地動説を説いた天文学者のガリレオ、性的少数者のためにバングラデシュで戦っている活動家などを挙げた。
資格要件はシンプルだ。「受賞者は、より良い社会に向けてプラスの影響を与えようとするために個人的なリスクを取らなくてはならない」としている。
受賞者の発表は7月を予定している。