カタール、22年W杯の予算削減 最大50%カット
ドーハ(CNNMoney) 中東のカタールは2022年に開催するサッカー・ワールドカップ(W杯)関連の予算を当初の設定額から40~50%削減した。大会責任者がCNNMoneyに6日までに明らかにした。
カタールW杯の最高執行委員会で事務総長を務めるハッサン・アルタワディ氏は、予算縮小の背景について「W杯向けのインフラに関連して、財政的な責任があることを明確にしたかった」「初期の予算は早い段階で設定し、市場の動向や運営計画が明らかになるにしたがってこれを削減することは公約に挙げていた」と説明した。
最高執行委員会は現在、大会で必要なインフラ整備のために80億~100億ドル(約8800億~1兆1000億円)のコストがかかるとみている。その大半はスタジアムや練習用グラウンドの建設に投じられる見込みだ。
大会を誘致するにあたり、カタールは国内に12のスタジアムを建設する計画を掲げていたが、これは国際サッカー連盟(FIFA)が開催国に求める最低限の8に減らす見通し。アルタワディ氏はスタジアムの最終的な数について、「FIFAと協議中であり、まだ合意には至っていない」と述べた。
石油と天然ガスの価格が世界的に下落する中、産油国であるカタールの経済は打撃を受けている。ただアルタワディ氏は、大会予算の縮小はあくまでも当初からの計画に沿ったものであり資源価格の低迷とは無関係だと強調した。
一方18年にW杯を開催するロシアの大会予算は、当初から3億2600万ドル増加して100億ドルを超える見通しとなった。国営メディアが先月報じた。それでも14年ブラジル大会にかかった費用より50億ドル少ないという。