米KFC、抗生剤不使用の鶏肉に切り替えを表明
ニューヨーク(CNNMoney) 米ファストフード大手のKFCは、人体への影響が指摘されている抗生剤を使用した鶏肉について、2018年末までに抗生剤を使わない鶏肉に切り替えると表明した。
米国では消費者の健康志向の高まりを受け、ファストフードチェーン各社が相次いで同様の対応を表明している。
働きかけを行っていた団体のPIRGによると、KFCは米国の中でも鶏肉の買い付け量が最大級の業者で、今回の宣言によって養鶏農家の抗生剤離れが進むことが期待される。
同団体などは2016年に発表した報告書の中で、非オーガニック系の食肉について「非衛生的な環境に詰め込まれたストレスの高い状況の中で生存させ、成長を促進させる」目的で、抗生剤が使われていると指摘していた。
こうした食肉を通じて人体が過剰な抗生剤にさらされれば、抗生剤が効きにくくなり、患者が死亡する確率が高くなる可能性にも言及している。
ヤム・ブランズが展開するKFCについては、PIRGが米大手チェーンで使われる食肉の抗生剤について調べた報告書の中で、不合格と判定していた。
米国ではサブウェイやタコベルも2016年に抗生剤不使用の食肉に切り替えを表明するなど、ファストフード業界で抗生剤離れの動きが進む。
マクドナルドは100%抗生剤不使用の鶏肉を使うと宣言しているが、牛肉や豚肉については表明していない。