児童文学「くまのプーさん」の原作本に描かれていた地図の原画がサザビーズのオークションに出品され、本の挿絵としては史上最高額の43万ポンド(約6300万円)で落札された。
この地図「100エーカーの森」は、1926年にE・H・シェパードによって描かれた。サザビーズは5月にオークションの開催を発表した時点で、10万~15万ポンド(約1500万円~2200万円)の価値があると推定。公の場に出るのは50年ぶりで、「児童文学では恐らく最も有名な地図」と形容していた。
地図は裏表紙に描かれ、子どもたちが本の中で出会うくまのプーさんと仲間たちの冒険の舞台を紹介している。主要キャラクターの少年クリストファー・ロビンが描いたという設定で、下部には「ぼくが描いてシェパードさんに手伝ってもらった」と記載。エーカーを「aker」、ピクニックを「piknicks」とつづるなどのスペルミスもある。
地図に登場するコンパスには、東西南北の文字の代わりに、プーさんを表す「POOH」の4文字があしらってある。
100エーカーの森はロンドン南部にあるアッシュダウンの森がモデルになった。1966年のディズニー映画「プーさんとはちみつ」のオープニングにもこの地図が使われていた。
原画はシェパードによって1926年に売却され、これまで個人が所蔵していた。
サザビーズのオークションでは、ほかにもシェパードが描いたプーさんの挿絵数点が出品された。価格は6万~12万ポンド(約800万~1770万円)と推定されている。
#AuctionRecord: The original drawing of Winnie-the-Pooh’s Hundred Acre Wood sells for £430,000 to set new record for any book illustration sold at auction. #SothebysBooks pic.twitter.com/ppHAIAp2qY
— Sotheby's (@Sothebys) 2018年7月10日