モジラCEOがスピード辞任、反同性婚で批判噴出
ニューヨーク(CNNMoney) ブラウザーの「ファイアーフォックス」を開発する米モジラ財団の最高経営責任者(CEO)ブレンダン・アイク氏が、就任からわずか10日で辞任に追い込まれた。同氏は同性婚に反対する陣営への寄付を巡って批判にさらされていた。
アイク氏は2008年、カリフォルニア州で同性婚禁止の是非を巡る住民投票が行われた際に、同性婚反対の陣営に1000ドル(約10万円)を寄付。この事実は2012年から知られていたが、同氏がモジラの最高技術責任者(CTO)からCEOに昇格したことで、改めて脚光を浴びた。
ブログやツイッターではファイアーフォックスの開発者やユーザー、モジラ関係者、同性愛団体などから、アイク氏の起用に対する抗議の声や辞任を求める声が噴出。ファイアーフォックスのボイコットを呼びかける運動にまで発展していた。
批判を受けて同氏は、同性愛団体と協力してオープンで寛容なモジラ文化の維持に努めると弁明し、「苦痛を生じさせた」として謝罪していた。
アイク氏はモジラが創設された1998年から共同創設者として運営にかかわってきた。ブログで同氏の辞任を発表したミチェル・ベーカー会長は、「有意義な言論のためには平等が必要だ。そして平等のための闘いには言論の自由が必要だ。その両方を同時に支持するのは難しいこともある」とコメントした。
発表によると、エリック氏は自ら辞任を決めたという。後任のCEOはまだ発表されていない。