アップルの未来を憂慮、著名開発者が品質低下を批判
ニューヨーク(CNNMoney) 人気ブログサービス「タンブラー」などの創業者として知られる著名開発者のマルコ・アーメント氏が、米アップルのソフトウェアについて「ここ数年で品質が急降下した。私はその未来を深く憂慮している」とコメントして注目を浴びている。
アップルのソフトウェアに対する不満の声が伝えられるのは今に始まったことではない。しかし今回はアーメント氏が公言したことで一躍脚光を浴びた。
同氏は自身のブログで「ソフトウェアの欠陥が会社の評判にどれほどひどく深い傷を与えるか、アップルの上層部は分かっていないのではないかと危惧する」とも述べている。
同社のソフトウェアに対する不満は数年前から高まっていて、多くの面でグーグルの「アンドロイド」やマイクロソフトの「ウィンドウズ」に追い抜かれたという意見もある。特にクラウドサービスの「iCloud」や「iTunes」には苛立ちを募らせるユーザーが続出している。
それに比べると「iOS」やMac向けの「OS X」に対する不満ははるかに少なかったが、ここ数カ月でこの両OSの不具合やセキュリティ問題が相次いで発覚した。
アーメント氏のMacも「情けないバグや基本的な退行問題だらけ」だといい、Macユーザーはかつて、ウィンドウズの同じようなバグを笑いものにしてきたのにと同氏は嘆く。
アップル製品といえば、「It just works」(ちゃんと動く)が長年の売りだった。しかし今のアップル製品はこのキャッチフレーズからほど遠くなったと同氏は批判。その原因は、iOSとOS Xの新しいバージョンを毎年公開していることにあるとの見方を示し、「問題は極めて単純に思える。非現実的な締め切りに追われ、多くのことをやりすぎている」と指摘している。