アニメおたくが「ISISちゃん」で過激派と戦う
このような動きは「グーグル爆弾」とも呼ばれており、画像を武器に検索結果の上位表示を争っていく。順位決定の仕組みは明らかでないため上位を勝ち取るのは容易ではないが、人気の高い画像ほど上位に来る傾向があるとされる。
最近画像を作成したという中東の高校生は「ISISとそのやり方には同意できない。自分はアニメが好きなので、取り組みを聞いたときに自分も貢献したいと思った」と語る。
世界中のネットユーザーに絵の投稿が呼びかけられ、これまでに主にアジアから、3000を超える画像が集まったという。
CNNMoneyはこのキャンペーンにかかわる何人かの活動家に接触した。そのうちの1人は、今年1月のISISによる日本人人質2人の殺害事件が全ての始まりだったと語る。法的に軍隊で報復することが不可能な日本は、自分たちにできる方法で対応した。アニメーターは人質の横にいるISISのメンバーが持つナイフをバナナに置き換えた画像を投稿してみせたという。
「こうすることで、恐怖を植え付けようとする人々をばかげた存在に見せようとした」と活動家は述べる。「まさにこの考え方だ。ISISの牙を抜いていくのだ」
運動にはルールもある。イスラム教やその象徴を侮辱しないことや、人質の画像は慎重に扱うこと。流血やポルノの画像もご法度だ。
こうした取り組みを非常に奇妙で、挑発的にすら思う人もいるかもしれない。だが、こうした擬人化の手法は日本のアニメ文化では典型的であることを理解する必要があるだろう。