ハッピーセット禁止条例、サンフランシスコで制定へ
サンフランシスコ(CNN) カリフォルニア州サンフランシスコ市で、マクドナルドの「ハッピーセット」などカロリーの高い子供向けセットメニュー販売を実質的に禁止する条例案が成立する見通しとなった。成立すると、現在同市内で販売されているハッピーセットの大半が禁止対象となる。
問題となっているのは、ファストフード各社が人気映画などとタイアップして、おまけを付けて子供向けに販売している高カロリーのセットメニュー。条例案ではこうしたおまけ付きメニューを販売する場合、果物や野菜を使って栄養価を高め、熱量は飲み物を含めて600カロリー未満に、脂肪分はカロリー全体の35%未満に抑えることを義務付けている。期限は2011年12月となる。
条例案はサンフランシスコ市議会で2日に第一段階の採決を通過、9日の採決で正式承認される見通しだという。ニューサム市長は拒否権行使の構えだが、条例案を提案した市議会のエリック・マー氏によれば、議会は拒否権を覆せるだけの票を確保しているという。
マー氏は「糖分や脂肪分が高い高カロリーのおまけ付きメニューは、この国で子供の肥満が激増している主因だ」と指摘する。
条例案は同州サンタクララ郡で提案された同様の条例案をモデルとしているが、米国の大都市でこうした規制が導入されるのは初めてとなる。
これに対してマクドナルド広報は「これは利用者が望んだことではなく、世論も圧倒的に反対している。子供に何を食べさせるかは政府でなく保護者が責任を持って決めることだ」と強く批判している。