米大統領は辞めてから稼ぐ、元大統領たちの知られざる懐事情
クリントン元大統領は以前「私は大統領を辞めるまで、一文無しだった。しかし、大統領を辞めた後、そこそこ稼げるようになった」と語ったことがある。しかし、これは大変控えめな表現だ。クリントン氏の妻のヒラリー・クリントン国務長官の最新の資産公開によると、01年以降、クリントン氏は世界中の企業や団体への講演で7560万ドルを稼いでいる。
またジョージ・W・ブッシュ氏も退任後、講演で1500万ドルを稼いだとみられている。
しかし、すべての大統領が退任後に金持ちになったわけではない。
トルーマン元大統領は、受け取った多くの手紙に返事を書いたり、メディアへの出演依頼を受けたりする余裕がなかった。そのため、議会は1950年代に元大統領に年金や特典を与える制度を導入し、彼らが元国家元首としてふさわしくないと思われる活動をしなくても食べていけるようにした。
就任時にすでに大金持ちの大統領もいる。共和党大統領候補のミット・ロムニー氏も当選すればその1人となる。資産約2億ドルのロムニー氏は、当選すれば米国史上3番目に金持ちの大統領となる。
インフレ調整をすると、最も金持ちだった大統領はトーマス・ジェファーソン第3代大統領とジョージ・ワシントン初代大統領の2人だ。ちなみに、彼らの在職中の給料は2万5000ドルで、当時としては破格の給料だった。ワシントンの当時の資産を現在の価値に換算すると5億ドルと推計されている。