同性婚の経済効果は1年間で200億円 米NY市
ニューヨーク(CNNMoney) 米ニューヨーク市のブルームバーグ市長は24日、同州で昨年から同性婚が認められて以来の1年間で、結婚証明書の発行手数料や挙式関連の出費などが市にもたらした経済効果は2億5900万ドル(約200億円)に上ったと発表した。
ブルームバーグ市長は「結婚の平等によってわれわれの市はさらに開かれて自由になり、受容性が増した。さらに雇用を創出し、市の経済を支える役割も果たした」と述べている。
市当局のまとめによれば、過去1年で同性カップルに発行した結婚証明書は8200通を超え、同市が発行した証明書7万5000通の10%強を占めた。同性婚から得た税収は1600万ドルだった。
経済を押し上げる効果が最も高かったのは挙式関連費用で、同市で結婚した同性カップルの67%が市内5地区にあるホテルやレストラン、パーティー会場で披露宴を開いている。
結婚式に出席するため州内外から20万人あまりの招待客がニューヨーク市を訪れ、1泊平均275ドルで延べ約23万6000泊のホテル予約があった。結婚のあいさつ状の印刷枚数は4万枚以上、引き出物の購入数は4万7445品目だった。
ニューヨーク州では2011年7月24日に結婚平等法が成立し、米国で6番目に同性婚が合法化された。経済効果が出ているのは同州にとどまらず、マサチューセッツ州でも同性婚が認められて以来の5年間で推定1億1100万ドルの経済押し上げ効果があった。
米議会予算局(CBO)は04年、全米で同性婚が認められた場合、米政府予算を年間で10億ドル押し上げる効果があるとの試算をまとめている。