米カリフォルニアの食肉処理場、動物虐待の疑いで操業停止
(CNN) 米カリフォルニア州ハンフォードの食肉処理場で家畜の人道的扱いを定めた連邦法が守られていない可能性があるとして、米農務省が調査に乗り出している。動物愛護団体が、牛の虐待現場とされるビデオを農務省に送って告発した。
農務省当局者によると、問題となっているのは食肉業者セントラル・バレー・ミートの処理場。動物虐待の防止を掲げる非営利組織「コンパッション・オーバー・キリング」は処理場内に忍び込んだ調査員が隠し撮りした映像として、作業員が牛の頭を何度も撃ったり、即死しなかったとされる牛の鼻の上に乗ったりしている場面のビデオを公開した。
米国では、食肉用の家畜を射殺する際に苦痛を最小限に抑えることが連邦法で義務付けられている。
同当局者は「映像から判断すると牛の扱いに容認できない点があるが、食品としての安全性に問題はない」との見方を示した。同処理場は調査が完了するまで、操業停止を余儀なくされている。
同社のブライアン・コエリョ社長は「牛の扱いについては基準を守るばかりでなく、上回ろうと努力してきた。連邦当局の立ち入り検査も継続的に受けている」と述べ、告発に対して「不快感と驚き」を示した。