米駆逐艦2隻がリビアへ出動、攻撃命令など想定 大使殺害で
(CNN) リビア東部ベンガジの米国領事館がロケット弾などで襲撃され、スティーブンズ駐リビア米大使と館員3人の計4人が殺害された事件に関連し、米政府高官は12日、海軍の駆逐艦2隻をリビア沖の海域に派遣したことを明らかにした。
出動命令を受けたのは「ラブーン」「マクファール」の2隻で、標的の正確な破壊が可能な衛星誘導巡航ミサイル「トマホーク」を搭載している。
高官は、2隻の派遣の目的は米政府のリビアへの対応策に柔軟な選択肢を与えるためとし、リビア内の標的攻撃の命令を受けた場合などを想定しているとした。
ラブーンはリビアから数時間の航行の距離にあるギリシャ・クレタ島に寄港中に出動を命じられ、マクファールはリビアに数日間で到着出来るスペインとモロッコの間にあるジブラルタル海峡近くに展開していたという。
米海軍は通常、イスラエル防衛と欧州南部のミサイル防衛戦略の一環として地中海東部海域に最大4隻のイージス艦を出動させている。リビア沿岸海域に今回派遣された2隻もこの任務に当たっていた。
米政府高官はまた、大使らの殺害に関与している可能性があるイスラム過激派の野営地や関連施設の情報を収集するため無人監視機をベンガジなどリビア東部上空に飛ばすことも明らかにした。収集した情報はリビア政府に提供し、リビア軍による掃討作戦を促す計画。