劣勢からの挽回果たしたロムニー氏、討論会の勝敗は予想と逆転
(CNN) 米大統領選を前に民主党のオバマ大統領と共和党のロムニー氏が初めて直接対決した3日のテレビ討論会は、ロムニー氏が圧倒的優位に立ち、目標としていた劣勢からの巻き返しを果たした形だ。
今回の討論会についてはオバマ大統領の支持者からも、「ロムニー氏は(大統領に)なりたいと思っていて、オバマ大統領はそう思っていないように見えた」(民主党戦略担当者のジェームズ・カービル氏)と論評する声が出ている。
共和党の予備選で20数回の討論をこなしてきたロムニー氏は、明るく自信にあふれた様子で自身の政策について語り、あらゆる機会をとらえてオバマ氏を批判して、自分の方が優れているとアピールした。
対するオバマ大統領がテレビ討論に臨むのは4年前の大統領選以来。大統領としての職務が忙しく、ロムニー氏ほど準備に時間をかけられなかったと側近は話す。本番の最中は緊張した様子で笑顔はこわばり、これまで公の場で見せてきたような情熱はほとんど影を潜めていた。
事前の世論調査では、討論会でオバマ氏が勝利すると予想した人は、ロムニー氏の勝利を予想した人の2倍に上っていた。
しかしCNNが討論会後に実施した世論調査では形勢が逆転し、ロムニー氏に軍配を挙げた有権者は、オバマ氏の2倍を超えた。
次回討論会は10月16日と22日に開かれる。オバマ陣営の関係者は、次回に向けて戦略を検討すると打ち明けている。