米国の犯罪発生率、20年ぶりの上昇 暴行事件の増加が主因

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

(CNN) 米司法省は17日、昨年の国内の犯罪事件の発生率が1993年以降、初めて増加を記録したと報告した。同省の統計局がまとめたもので、暴行事件が22%増となったことが主因。

犯罪件数は過去約20年間、減少基調にあり、2010年の増加率は過去最低の水準だった。

統計によると、暴行事件の被害者は10年の1000人当たり19.3の比率が昨年は22.5に増えた。暴行事件は計390万件で、脅迫などを含むが武器は使用されず、被害者などが軽傷に終わった犯罪の分類に含まれた。

統計にはこのほか、レイプや性的暴行、強盗、加重暴行など重大犯罪の件数も盛り込まれた。これら犯罪の発生件数は推定180万件で、前年からの増加率は統計的には大きな意味を持たない範囲としている。

重大犯罪の被害者は白人やヒスパニック(中南米)系住民、若年層の間で増え、アフリカ系(黒人)や若年層でも女性は増加しなかった。

今回の統計は警察署への電話の問い合わせなどでまとめたもので、警察に通報されなかった分も含む。犯罪の被害者が警察に連絡しない例は多数ある。司法省によると、犯罪件数の約半数は警察に届けられていない。

米国の最近の犯罪発生状況については、10月29日に公表予定の米連邦捜査局(FBI)による2011年版の報告書が最も詳しいとされる。毎年作成されるこの報告書はあらゆる種類の犯罪件数が全米規模でまとめられている。

今年の報告書については、発生件数の減少が続くとの内容になるとの見方がある。12年上半期を対象にした暫定的な報告書では件数は約4%減少したことを示唆していた。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「USA」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]