ハリケーン「サンディ」、米北東部に上陸の可能性
(CNN) カリブ海で20数人の犠牲者を出したハリケーン「サンディ」は26日現在、バハマ北部近くにあり、気象学者らは、早ければ29日にも米国北東部を直撃する可能性があると警告している。
また最悪の場合、サンディは西からの強い寒冷前線と一体化する恐れもあり、その場合、「スーパーストーム」に姿を変え、ニューイングランドに数日間とどまり、数百万人の住民に甚大な被害をもたらす恐れもある。
国立ハリケーンセンター(NHC)のジェームズ・フランクリン氏は「サンディの速度は非常に遅いとみられる」とし「規模が巨大で、しかも動きが遅いということは、影響が2、3日続くということだ」と指摘した。
気象予報士によると、サンディは東部標準時間26日午後5時時点で、サウスカロライナ州チャールストンの南南東約676キロの位置にあり、秒速約3メートルで北に向かっているという。「カテゴリー1」に分類されている。NHCは、サンディは勢力が弱まり、熱帯低気圧に変わる可能性もあるとしているが、専門家は、軽視すべきではないと警告している。
サンディは今週、ハイチ、ジャマイカ、キューバで計21人の死者を出した。
現時点で影響を受ける地域を予想するのは困難だが、コンピュータの予測では、ノースカロライナ州とバージニア州の州境からコネティカット州までの間のどこかに上陸すると見られる。しかし、その地域には人口密集地も含まれており、大きな被害が予想される。コロンビア特別区、ペンシルベニア、メリーランド、バージニア、ニューヨークの各州はすでに緊急事態を宣言しており、メーン州知事も限定的な非常事態宣言に署名した。