攻めるオバマ大統領、守るロムニー氏 最終盤で攻守逆転
ブルッキングス研究所のウエスト氏は、オバマ大統領が10月3日のコロラド州デンバーで行われた1回目のテレビ討論会で精彩を欠いた結果、ロムニー氏が勢いづいたと指摘。一部の世論調査では互角以上となっているため、ロムニー氏がフロントランナーで、大統領はそれを追うというような役割を演じるようになったと付け加えた。
ウエスト氏はさらに、オバマ大統領が、2回目と3回目のテレビ討論会での勝利をもたらした攻撃的な姿勢をその後も維持していると指摘する。
CNNのチーフ政治アナリスト、グロリア・ボーガー氏は、挑戦者である候補は変化を約束するもので、前回のオバマ大統領と今回のロムニー氏がそうであるとの見方を示す。ロムニー氏には、1回目の討論会での大勝利や順調な資金集めなどが追い風になっているともボーガー氏は付け加えた。
これに対しオバマ大統領は、支持者が多い女性やアフリカ系、ヒスパニック系、同性愛者の支持を一層拡大するために、ロムニー氏の政策が時代遅れかつ進歩に逆行するものだと批判を強めている。
オバマ大統領はまた、ロムニー氏の外交政策を酷評して政治姿勢のぶれを批判しているほか、雑誌のインタビューでロムニー氏を「大ぼら吹き」とまで呼んだ。これにはロムニー陣営が、オバマ大統領は混乱しており、弁解や中傷ばかりだなどと直ちに反論した。