サンディ被災者への寄付求めるサイトに注意 専門家が警告
(CNN) 米東海岸を直撃した大型の温帯低気圧「サンディ」の被災者が復興への道を探るなか、インターネット上に被災者への寄付をかたる偽サイトが登場しているなどとして、専門家らが注意を呼び掛けている。
情報セキュリティー専門機関SANSのヨハネス・ウルリッチ氏によると、「サンディ」や「救済」という語の入ったドメイン名は、サンディがカリブ海に接近中だった時点ですでに1000件以上登録されていた。この中には、寄付金詐欺を目的とするサイトも多数含まれているという。
米気象局は例年ハリケーンシーズンの始まる夏までに、その年のハリケーンに付ける名前のリストを用意する。
ウルリッチ氏によれば、リストが公開された時点で、被災時の復興需要を見越した建設会社や弁護士、修理業者が、こうしたサイトを開設するケースも多い。だがさらに怪しげなサイトもある。
たとえばサンディ接近中に登場したあるサイトは、ジャマイカの被災者への支援を呼び掛け、ユーザーをネット決済の口座へ誘導していた。ウルリッチ氏の追跡で、サイトを登録した人物は米ノースカロライナ州の住民と判明。CNNは同州当局に慈善事業の登録者を確認したが、該当する人物は見つからなかった。
資金調達サイトの「インディーゴーゴー」には、寄付を求めるサンディ被災者の情報が32ページ以上にわたって掲載されている。ある女性は「避難先から戻ってみたら自宅が全壊していた」と訴えているが、事実かどうかを確認する手立てはない。
米国人の7割が、お金を寄付する時にその行方を確認しないとの統計もある。米連邦捜査局(FBI)は最近、司法省とともに「電子メールやウェブサイト、訪問などで被災者への寄付を求められた場合は、応じる前に十分な警戒を」との勧告を出した。