発泡スチロール容器禁止へ NY
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨークのブルームバーグ市長は14日の施政方針演説で、ファストフードのパッケージなどに使われる発泡スチロール容器の使用を禁止する方針を打ち出した。同市長は任期中に、公共の場での禁煙や、特大サイズの清涼飲料水販売規制を実現させてきた実績がある。
ブルームバーグ市長は「発泡スチロールのせいで、リサイクルにかかるコストが1トン当たり20ドルも増える」と述べ、そのコストは納税者が負担することになると指摘。発泡スチロールは代替が容易で、なくても済ませられるとの見方を示した。
対象となるのは、小売店や飲食店などで食品のパッケージに使われている発泡スチロール容器。市長は議会と協力して禁止法案の通過を目指す。一方、コーヒーカップや、食べ残しを持ち帰るための紙製の容器は禁止対象にはしない方針だという。
これに対してファストフードチェーンを展開する米ダンキンドーナツは、「あらゆる種類の使い捨てカップを試したが、有力な代替品はまだ存在していない。飲料の温度を保ち、手に熱さが伝わらず、地球に優しいカップを見つけるまで試行を続ける」との談話を発表。「発泡スチロールを禁止しても、ゴミがなくなったりリサイクルが増えたりはしない。単に別の種類のゴミに入れ替わるだけだ」とも主張している。
米国ではほかにもワシントン州シアトルやマサチューセッツ州ブルックラインなどの自治体が、発泡スチロール規制に乗り出している。