人種間の資産格差、25年間で3倍に拡大 米大学の研究
ニューヨーク(CNNMoney) 米国内の白人と黒人の資産格差は、過去25年間で3倍近くに拡大したことが、米ブランダイス大学の研究で明らかになった。米経済全体の足かせになる恐れがあると、研究チームは警告している。
チームは25年間にわたって、白人と黒人の計1700世帯を対象に資産を追跡。職業や教育との関係を探った。
2009年の時点で、白人世帯と黒人世帯の資産の中央値はそれぞれ26万5000ドル(約2440万円)と2万8500ドル(約260万円)だった。その差は23万6500ドルと、1984年の8万5000ドルに比べて3倍近くまで広がった。
研究チームによると、格差拡大の大きな原因として、持ち家を巡る状況の違いが挙げられる。白人世帯は親族から資金援助を受けられるケースが多く、黒人世帯に比べて平均8年も早く持ち家を手に入れている。頭金を多く支払うことができるため、ローンの負担も軽くなる。白人の持ち家率は黒人より28%も高い。一方、非白人地域の不動産は値上がりしにくいため、黒人世帯の持ち家は資産価値の上昇が見込めないことが多い。