犯人は「一匹狼」か、爆弾の特徴から推測 ボストン爆破テロ
(CNN) 米ボストン・マラソンのゴール付近で起きた爆破事件について、捜査当局者らは爆弾の特徴などから、「一匹狼」のテロリストによる犯行だった可能性を指摘している。
当局者らの話によれば、犯行には閃光粉や砂糖と塩素酸塩の混合のような爆薬に、くぎや金属球を入れ、圧力鍋のような容器に詰めて、時限装置を仕掛けた簡易爆弾が使われたとみられる。
爆発物の専門家がCNNに語ったところによると、黄色い炎は砂糖などの有機物が使われたことを示し、白い煙からは軍用の高性能爆弾ではなかったことが推定できるという。
こうした簡易爆弾の製造法は、国際テロ組織アルカイダ系のテロ組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」が近年インターネット上で詳しく紹介し、「台所で作れる爆弾」「入手しやすく、足が付きにくい材料」などとして、欧米のテロ志願者らに推奨している。
ただ、ネット上にはほかにも同様の情報があふれているため、AQAPの関係者による犯行と決め付けることはできない。圧力鍋を使った簡易爆弾は、米国内の極右活動家によるテロにも使われてきた。
どのような思想背景にしろ、単独犯のテロだった場合は足取りや関連情報をつかむのが非常に難しい。捜査状況に詳しい情報筋は「捜査当局が最も恐れるケースだ」と指摘している。