ブッシュ前大統領、「ダメ大統領」の汚名返上? 米世論調査
(CNN) ジョージ・W・ブッシュ前米大統領とその政権に対する評価は退任から約4年を経て改善してきていることが25日までに分かった。ただし、米国民の間でも支持政党や世代によってその評価は大きく異なるという。CNNと世論調査機関ORCインターナショナルがこのほど行った世論調査で明らかになった。
今回の調査によれば、米国民の55%はブッシュ政権が失敗だったと答えたが、これは退任直前の2009年1月の調査と比べると13ポイント少ない数字だ。ブッシュ政権が成功だったと答えた人の割合は42%で、これは前回調査より11ポイント増加した。
ブッシュ前大統領の2期目の支持率は高いとはいえないものだったが、政権に対する評価は時間の経過とともに改善されてきているようだ。CNNのキーティング・ホランド世論調査担当ディレクターは、この傾向が続くだろうと分析。「過半数の米国人は今も彼を失敗した大統領と見ているが、その割合は大きく減ってきている」と指摘した。
ただし支持政党の違いによって評価は大きく分かれる。ブッシュ政権は成功だったと答えた人の割合は、共和党支持者では10人に8人だったのに対し、無党派層は43%、民主党支持者に至っては13%にとどまった。民主党支持者の90%近くがブッシュ政権は失敗だったと答えている。
世代間の格差も大きい。高齢者の過半数が高評価なのに対し、18~34歳の若い世代では3分の2が失敗だったと答えている。地域差も大きく、都市部での評価が低い一方で、郊外や農村部での意見は分かれた。
調査は4月5~7日、全米の1012人の成人を対象に電話で行われた。