殺人罪に問われた中絶医に有罪評決、胎児の脊髄はさみで切る 米
(CNN) 米ペンシルベニア州フィラデルフィア市内の医院で違法とされる妊娠25週以降の中絶手術を繰り返し、胎児の脊髄をはさみで切って殺害したとして殺人罪に問われた医師が13日、有罪の評決を受けた。
カーミット・ゴスネル被告(72)は胎児の殺人3件のほか、違法な中絶21件、中絶手術中に妊婦を麻酔薬の過剰投与で死なせたとされる過失致死1件で有罪となった。死刑を言い渡される可能性もある。
評決を言い渡された被告は衝撃を受けた表情でため息をつき、頭を前後に振った。
同被告の弁護士は「残念だが陪審の評決を尊重する」とコメント。上訴するかどうかを明言するのは時期尚早だと述べた。
同州の法律は母親の健康を守るために必要な場合を除き、妊娠24週を超えた時点での中絶を禁じている。ゴスネル被告は産婦人科医の資格がないまま、不衛生な環境で違法な手術を繰り返し、2011年1月に起訴されていた。
医院の職員に医師、看護師の資格を持つ者はいなかったが、同被告は手術や麻酔などの医療行為をさせていた。この中には十代の高校生も含まれていた。共犯として起訴された医大卒業生(56)は、共謀罪や無資格での医療行為で有罪となった。医院職員8人にも有罪の評決が下され、うち4人には殺人罪が適用された。