無人機攻撃は合法だが節度必要、米大統領演説
ワシントン(CNN) オバマ米大統領は23日、ワシントンの国防大学で対テロ政策について講演し、無人機による攻撃は必要悪だとしながらも、状況の進展に応じて節度を持って使用しなければならないとの見解を表明した。
講演の中でオバマ大統領は、テロリストは拘束して尋問し、訴追することが望ましいとしながらも、到達困難な地に潜伏している国際テロリストは拘束できないこともあると説明した。
従って、中央政府の影響力が行き届かない国のテロリストによって米国が脅威にさらされた場合、無人機のみが唯一の選択肢だと強調。米国は国際テロ組織アルカイダやアフガニスタンの反政府勢力タリバーンと戦争状態にあるという理由から、無人機による攻撃は合法だと訴えた。
その上でオバマ大統領は、「合法かつ効果的な戦術であっても、いかなる場合も賢明あるいは道徳的だとは言えない。我々は世界の反対側を攻撃できる技術を手にしたが、同時にその能力を自制する節度も要求される」と指摘した。
この演説に先立つ22日、米政府は初めて、テロ掃討のための無人機によってこれまでに国外で殺害した米国人が4人に上ることを明らかにした。そのうちの1人は米国が行方を追っていた人物だった。