パレスチナに4000億円の投資計画 米国務長官が表明
(CNN) ケリー米国務長官は26日、ヨルダンで開かれている世界経済フォーラム(WEF)の会議で、パレスチナのヨルダン川西岸地区に対する40億ドル(約4000億円)規模の投資を計画していると明らかにした。ケリー長官は、投資計画が中東地域の安定につながると期待を寄せている。
ケリー長官は実施時期や参加企業など投資の具体的な内容は明かさなかったものの、観光業や建設業、エネルギー、農業などで検討が進んでいると説明。今後パレスチナ側に提案するという。専門家の分析によると、この計画によりパレスチナの域内総生産(GDP)は3年間で50%増加し、失業率は21%から8%にまで下がるという。
計画の実現可能性についてケリー長官は、「ヨルダン川西岸地区での投資や起業の成功例は多数ある」と指摘し実現への自信を示した。投資計画はイスラエルのネタニヤフ首相やパレスチナ自治政府のアッバス議長からも支持を得ているという。
ケリー長官は就任後、パレスチナ問題を米外交の最重要課題の1つと位置付け、ネタニヤフ首相やアッバス議長と頻繁に連絡を取ってきた。ケリー長官は会議で、「話し合わなければ交渉は成功しない。難しい決断をすべき時が迫っているが、何が実現できるか注目してほしい」と語った。