1錠タイプの緊急避妊薬、年齢を問わず購入可能に 米
(CNN) オバマ政権は11日までに、緊急避妊薬(モーニングアフターピル)の「プランBワンステップ」の店頭販売を認めるよう命じる地裁判決について控訴を行わない方針を決めた。これにより、今後は未成年者もこの避妊薬の購入が可能になる。
コーマン地裁判事は4月、米国政府にモーニングアフターピルの店頭販売を認めるよう命じる判決を下していた。オバマ政権は判決を不服として控訴したが、連邦控訴裁判所は先週、この控訴を退けた。オバマ政権は、女性の人権擁護団体から未成年の少女への避妊薬の販売を阻止しようとしているとして批判を浴びていた。
こうした状況を受け、米司法省は10日、米食品医薬品局(FDA)と米保健社会福祉省(DHHS)がモーニングアフターピルのうち、1錠の服用で済む「プランBワンステップ」について、女性の年齢を問わずに店頭で購入できるようにすることで合意したと発表した。
しかしFDAは、2錠服用するタイプについては、未成年の少女が使用した場合の安全性を証明するデータが不十分として、今後も未成年者への販売は認めない。
これについてコーマン判事は、より安価なジェネリック医薬品(後発医薬品)である2錠服用タイプの販売を制限し、1錠タイプのみを優遇するのは「ばかげている」と批判した。しかし、現在の政策の下では、17歳未満の少女が2錠タイプを購入するには今後も処方箋(せん)が必要となる。