米政府、香港にスノーデン容疑者の引き渡し求める
ワシントン(CNN) 米政府は23日までに、米国家安全保障局(NSA)による情報収集活動を米英紙に暴露した米国人エドワード・スノーデン容疑者(30)が滞在しているとされる香港に対し、同容疑者の身柄引き渡しを請求した。米政府高官が明らかにした。
スノーデン容疑者は、米政府所有物の窃盗とスパイ活動の罪で連邦地裁に訴追されている。米政府はこの訴状と、香港との間で結んだ犯罪者引き渡し協定を根拠に、引き渡しを請求した。同高官は「香港がただちに応じなければ米国との関係に影響するだろう」と警告した。
米紙ワシントン・ポストによると、政府はこれに先立ち、香港当局に暫定的な逮捕状に基づく同容疑者の拘束を求めていた。
引き渡し協定は、香港が中国に返還される直前の1996年に調印された。ただし、この協定は政治犯罪の容疑者を対象外としている。スパイ活動が政治犯罪とみなされれば、香港側がスノーデン容疑者の引き渡しに応じないこともあり得る。専門家の間では、米司法省が同容疑者をスパイ罪で起訴したのは失策だったと批判する声も上がっている。