米最高裁、同性婚禁止の連邦法は「違憲」
ワシントン(CNN) 米連邦最高裁は26日、結婚を男女間に限ると規定した連邦法「結婚防衛法」を違憲とする判決を下した。
結婚防衛法の下では、異性婚のカップルに認められている税金や社会保障などの優遇措置や家族の看護休暇も同性婚のカップルには適用されない。たとえ同性婚が合法化された州で法的に結婚していてもだ。
9人の判事の意見は5対4で割れた。穏健保守派ながら違憲判断を支持したアンソニー・ケネディ判事は「連邦議会は健全な国家政策に対する自らの考えに合わせて法律を立案する大きな権限を有する」とした上で、合衆国憲法修正第5章で守られた自由を否定することはできないとの見方を示した。
原告のイーディス・ウィンザーさん(84)は、2007年にカナダで40年間交際してきた同性の恋人と結婚した。地元ニューヨーク州の裁判所は外国での同性婚も正式な婚姻と認める判決を出している。
しかし、連邦政府は結婚防衛法に従ってウィンザーさんたちの結婚を認めず、09年に相手の女性が死亡すると、ウィンザーさんに異性婚の夫婦よりはるかに高額の相続税の支払いを命じた。そのためウィンザーさんは連邦政府を相手取って訴訟を起こした。
かねて結婚防衛法は違憲だとの立場だったオバマ大統領は公式ツイッターで、「今日の婚姻防衛法に対する判決は、結婚の平等に向けた歴史的な1歩だ」と述べた。