米政府、エジプト政変を「クーデター」と公式判断せず
ワシントン(CNN) エジプトのムルシ政権が今月3日に軍による事実上のクーデターによって崩壊したことについて、オバマ政権が「クーデター」だったかどうかの正式な判断を行わない見通しであることが26日までに分かった。米政府高官がCNNに明らかにした。
クーデターだと判断した場合、米国はエジプトへの軍事援助が行えなくなる。
米高官は、「法律ではクーデターが起きたかどうかについての公式な判断は義務ではないし、そうした判断を行うことはわが国の国益ではない」と指摘。オバマ政権がエジプトへの年間10億ドルを超える規模の軍事支援の継続について、米国の法律にのっとっており、米国の安全保障にとって必要だとみていると述べた。
米国防総省は24日、米国が予定していたエジプトへのF16型戦闘機4機の引き渡しを延期する考えを明らかにした。米国は当初、総額13億ドルに達する軍事援助の一環としてF16戦闘機4機を今年8月末までに引き渡す予定だった。
同戦闘機の供与凍結はエジプトの暫定政権に対し早期の文民統治への復帰を促す狙いがあるとみられている。