混乱の中で盗み、航空会社職員ら2人を起訴 アシアナ機事故
(CNN) 米サンフランシスコ国際空港で6日に起きた韓国アシアナ航空機事故の後、混乱する空港内で客の荷物を盗んだとして、郡検察は30日、米ユナイテッド航空の顧客サービス担当職員とその婚約者を起訴したと明らかにした。
起訴されているのは、ユナイテッド航空職員のショーン・クラダップ被告と婚約者のレイチャス・トーマス被告。逮捕された時、トーマス被告はハワイ行きの便に乗ろうとしていたという。
アシアナ機の事故では3人が死亡、約180人が負傷した。同航空は一時閉鎖され、数千人の足に影響が出た。到着予定だった便が州内の別の空港へ向かい、荷物だけが同空港に届いたケースもあったため、空港内には持ち主不在の荷物の山ができた。
クラダップ被告がこの中から複数のかばんを抜き取り、トーマス被告ら2人の女性に渡す姿を防犯カメラがとらえていたという。トーマス被告はかばんの中の高級衣料品をデパートに持ち込み、5000ドル(約49万円)前後で売却したとされる。両被告が同居していたアパートからは、乗客らのほかの持ち物も発見された。
両被告はともに重窃盗罪などに問われている。有罪となれば最大で禁錮4年4カ月の刑を言い渡される。クラダップ被告は先週、法廷で無罪を主張した。トーマス被告の罪状認否は8月下旬に予定されている。
ユナイテッド航空はCNNの取材に対し、「窃盗行為は一切容認しない」との方針を強調。「警察の捜査に協力している」と述べ、クラダップ被告を職務停止処分としたことを明らかにした。