米テキサス州の基地で銃乱射の元軍医に死刑判決
(CNN) 米テキサス州のフォートフッド陸軍基地で2009年11月に起きた精神科医の陸軍少佐による銃乱射事件で、軍事法廷の陪審は28日、死刑判決を言い渡した。
陪審は先に、ニダル・マリク・ハサン被告に対し有罪の評決を下していた。同基地の医療施設などで起きた事件では米軍兵士ら13人が死亡、32人が負傷した。被告自身も犯行現場での銃撃戦で負傷し、体の一部がまひする後遺症を負った。
同被告は法廷で自らを弁護人と指定したが、計画的な殺人などの罪状否認の弁論も行わず、起訴内容の否定にしようともしなかった。被告は米国生まれのパレスチナ系で、イスラム教徒。イスラム教徒を殺害する米国のテロ戦争に反対していたとされる。
陪審の死刑判決を受け、今回の軍事法廷を統括する陸軍大将が4週間にわたった法廷の手続きなどを精査し、有罪評決や量刑判決の是非に関する決定を下す。この決定まで数カ月かかるとみられる。
異議をはさまなかった場合、陪審による量刑判決などは公式判決となる。ただ、陸軍大将は保釈なしの終身刑に減刑する選択肢も持つ。被告は公式判決が出た後、軍の司法制度を通じた上訴が出来る。