野良犬が数万匹、捕獲の7割安楽死 財政破綻のデトロイト
(CNN) 市の財政が破たんした米ミシガン州デトロイトで、野良犬が急増して問題になっている。市の対応や民間の保護活動も追いつかず、捕獲された犬はほとんどが安楽死させられる。
デトロイトの財政は過去数十年にわたって悪化を続け、製造業の雇用が失われる中で、捨てられたり繁殖したりした犬が何万匹も通りをうろつくようになった。
捨て犬の保護活動を展開している団体のクリステン・ハストンさんは、「多くの人が家を失い、仕事を失ってお金がなくなった」「ペットを愛してはいても、自分たちの子どもや一家を養うことさえ難しい」と話す。
ハストンさんは野良犬に餌をやったり、飼い主に避妊や去勢の重要性を説く活動を行っている。大手動物愛護団体からの助成を受けて、無料で避妊・去勢手術ができる制度も整えた。
デトロイト市動物管理局によれば、野良犬は番犬として人気のあるピットブルテリア犬やその雑種が90%を占める。同局には野良犬について通報する電話が殺到しているという。飼い主が1週間以内に現れないため州法に従い安楽死させる割合は、捕獲した犬の70%に及ぶ。