米政府機関の一部閉鎖始まる
ワシントン(CNN) 医療保険改革を巡る与野党の対立から暫定予算が議会を通過しない事態を受けて、米政府機関の一部が1日から閉鎖された。最大で80万人の職員が給与の支払い停止に直面する中、与党民主党と野党共和党の交渉は行われないまま、互いに非難の応酬を続けている。
オバマ大統領は、共和党が2010年に成立した医療保険改革法を骨抜きにするために政府機関を閉鎖させるつもりだと非難、「下院共和党は、我々が医療保険改革法を廃止するか予算を打ち切らない限り政府予算拠出を拒む姿勢だ」と強調した。
政府機関の一部閉鎖はクリントン政権時代以来。この時は1995年12月16日から年明けの1月6日まで21日間閉鎖が続いた。
1日には医療保険改革法の施行を1年間延期するのと引き換えに11週間分の政府予算を拠出する内容の共和党提案が上院で否決された。下院共和党は、両院の法案の間で妥協案を探るための委員会の開催も呼びかけていた。
同日夜には国立公園など特定分野に限って予算を拠出する内容の法案が下院で否決された。
一部閉鎖の間も、国民生活などに不可欠とみなされた政府機関は業務を継続する。一方で、不可欠ではないとみなされた機関の職員最大80万人は、いつ仕事に復帰でき、給与支払いが再開されるのか分からない状況だ。
失われる給与の額は1週間で約10億ドルに上り、閉鎖が長引けば米国経済に大きな影響が出ることは避けられない。