超高層ビルのガラス張りの床にひび? 米シカゴ
(CNN) 米シカゴにある超高層ビル「ウィリスタワー」で、103階のフロアから空中にせり出したガラス張りの展望デッキの床部分にひびが入り、29日、このデッキが一時的に立ち入り禁止となった。
全面ガラス張りの展望デッキは「レッジ」と呼ばれ、ビルの壁面から約1.2メートル張り出した構造。地上からの高さは約400メートルあり、ガラスの床の上に立つと足の下に地上が見える。
ひびが入ったのは、4カ所あるレッジのうちの第4レッジ。家族で観光に訪れていた男性はCNN系列局WGNの取材に対し、足元から不審な物音が聞こえたと話し、「見下ろすと足元のガラスを貫いてひびが入っていた。飛び上がって大急ぎで逃げた」と語った。
これについてウィリスタワーの広報は29日、ひびが入ったのはガラスではなくガラスを保護するためのコーティング部分で、危険はなかったと説明。ビルには一切、構造的な損傷は出ていないと強調した。
レッジは厚さ約1.3センチのガラスを3層重ねた構造になっていて、設計上は5トンの重さに耐えられるという。ガラスに傷が付くのを防ぐためのコーティングが「まさに想定通りの機能を果たした」と広報は話している。
レッジは2009年の公開以来、これまでに600万人が体験。窓の掃除が必要な時はタワー内部に格納できるという。
ウィリスタワーは29日も展望フロアと残る3レッジの営業は通常通りに続け、4番レッジは新しい保護コーティングを施して30日に営業を再開する。