核爆弾が爆発寸前、1961年に落下事故 米機密文書で判明
(CNN) 米国の非営利団体「国家安全保障公文書館」は12日までに、米東南部ノースカロライナ州のゴールズボロー市近くの上空で1961年1月24日夜、飛行中の米空軍のB-52型爆撃機で故障が発生し、搭載していた核爆弾2個が誤って地上に落下する事故が発生していたと明らかにした。
しかし、安全装置が作動し、惨事の発生を防いだという。仮に爆発していた場合、広島や長崎への原爆投下以上の被害が生じていた恐れがあったという。
同公文書館の今回の報告は機密扱いが解除された文書に基づく。当時のマクナマラ国防長官はこの事故について「間一髪で核爆発が回避された」と緊急事態を振り返った。
機密文書によると、問題のB-52型機の1機は同州上空を飛行中、右主翼に異変が発生。その後、機体が「分解」する状態に陥り、核爆弾2個が機内から落ちたという。2個のうちパラシュート機能が作動したのは1個だけとしている。
核爆弾の落下については、同機の異変の衝撃で2個が起動状態に陥った可能性を指摘している。