ゾウの世話に心血の獣医師、踏まれて死亡 米
(CNN) 米メーン州ホープにリハビリ施設を創設してゾウの世話に心血を注いでいた獣医師が9日、同施設で死亡した。当局は、大切に世話をしていたゾウの1頭に誤って踏まれ、死に至ったとみている。
死亡したのはゾウのリハビリ施設「ホープ・エレファンツ」を経営するジム・ローリータ医師(56)。サーカスを引退した2頭のアジアゾウ「ロージー」と「オパール」の専従医として面倒を見ていた。
9日午前に同施設から、「ローリータ医師がゾウの世話をしていて囲いの中に落ち、コンクリートの床で頭を打った」と通報があり、駆け付けた救急隊員が死亡を確認した。
検視の結果、死因は「胸部圧縮による窒息と多発性骨折」と断定された。ゾウが同医師を襲った形跡は認められなかったといい、検視官は「悲しい事故」と位置付けている。
アジアゾウ1頭の体重はおよそ3.6トンある。
ローリータ医師は経営していた動物病院を売却して2011年に非営利団体を設立し、ロージーとオパールの世話に力を注いでいた。2頭は関節や筋肉を傷めていて、超音波療法や水治療法、軽い運動などのリハビリを毎日受けさせていたという。