米、エボラ熱対策責任者を任命へ、元副大統領首席補佐官か
(CNN) オバマ米大統領は18日までに、エボラ出血熱の対応に当たる担当官ポストを新設し、バイデン副大統領の元首席補佐官を務めたロン・クレイン氏を起用する方針を固めた。消息筋がCNNに明らかにした。
オバマ氏は16日、エボラ熱を封じ込めるための統括責任者を任命し、迅速で効果的、一体化した政府の対応策を打ち出すのが良策との考えを表明。ホワイトハウスのアーネスト報道官はさらに踏み込み、クレイン氏の名前にも言及してこの担当者ポストの重要性を記者団に説明していた。
米国内でもエボラ熱の患者死亡や看護師の2次感染が起きており、病院の対応や防護服の取り扱い方などの不手際に関しオバマ政権を批判する声も出ている。連邦議会の一部議員は、感染が急拡大する西アフリカ諸国からの渡航禁止も要求しているが、オバマ政権は否定的な見方を示している。
クレイン氏はゴア元副大統領の首席補佐官を務めた経歴も持ち、連邦政府の省庁間調整や議会折衝での能力が評価されている。ホワイトハウス当局者によると、同氏がエボラ熱対応の担当官ポストに就任した場合、ライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)らに最新情勢などを報告する。
ただ、クレイン氏に保健衛生関連の職務の経験がないため、野党共和党の間では適任者ではなく別の人物を起用すべきだとの声も出ている。
クレイン氏は現在、投資グループの社長を務めている。