「バッファロー」大量逃走し近所に出没、15頭射殺 米国
(CNN) 米ニューヨーク州北部ショーダックで大型の牛である「バッファロー」22頭が飼育場から逃げ出して周辺地域を群れで走り回り、住民らに被害が出る恐れが生じたため15頭が射殺される騒ぎが25日までにあった。
負傷者は出ていない模様。22頭は23日、飼育場のフェンスを壊して逃げたもので、ハドソン川を泳いで渡り、州間道も横切ったという。体重が590キロを超える個体もおり、車両が衝突した場合、運転手の生死にかかわる甚大な被害を受ける恐れもあった。
ベスレヘムの警察当局者によると、現場近くにある複数の学校に対し生徒を校内にとどめるよう注意したという。
群れの追跡には飼育場従業員と警官らが参加。同州オールバニ郡の保安官は記者団に、追跡劇について「開拓時代の西部地方を思わせる展開だった」と振り返った。
最後には群れを隔離した場所で包囲したが、驚いたとみられるバッファローは警官らに立ち向かう構えも見せたという。州間道を越えた後、さらに興奮した様子を見せたため飼育場従業員が道路を隔てた地点から24日に射殺に踏み切っていた。
最後の1頭が射殺された場所は飼育場から約32キロ離れていた。飼育場の経営者によると、前夜にはレンセリア郡内で6頭が射殺された。また1頭の子牛は道路上で死んだ状態で発見されていた。車にぶつかったとみられる。
飼育場は1973年に肉生産のため開設されていた。計44頭を飼っており、半数が逃げ出していた。経営者はバッファローは水浴びなどの習慣がないため、ハドソン川を渡河したことに驚いている。射殺については「非常に悲しいが、けが人が出る前に騒ぎが収まったことはうれしい」と述べた。