断崖からのジャンプで着地に失敗 米著名クライマー死亡
(CNN) 高所からの飛び降りや綱渡りなど危険なスポーツで知られる米フリークライマーのディーン・ポッターさん(43)が、米カリフォルニア州ヨセミテ国立公園で断崖からの飛び降りに挑み、死亡しているのが見つかった。公園管理当局が明らかにした。
ポッターさんは、ウイングスーツと呼ばれる特殊な装備を着けて高層ビルや断崖から飛び降りる「ベースジャンピング」に挑んでいた。今回は同僚のクライマー、グレアム・ハントさん(29)と一緒に、ヨセミテのタフトポイントと呼ばれる高さ約1000メートルの断崖からの飛び降りた後に消息が途絶え、友人が16日に行方不明を届け出ていた。
ヘリコプターで捜索した結果、17日正午ごろにポッターさんとハントさんの遺体が見つかったという。
飛び降りに失敗した原因は不明。2人は一緒に飛び降りたと思われるが、遺体は別々の場所で見つかった。ヨセミテ公園はベースジャンピングを禁止している。
ポッターさんはこれまで、命綱を付けない単独ロッククライミングや渓谷での綱渡りに挑んだり、ベースジャンピングで記録を出したりして注目されていた。
アウトドア誌「アウトサイド」の昨年のインタビューでは、幼い頃に空から落ちて死ぬ夢を見たことをきっかけに「これは大きくなったら転落死する予知夢ではないかとずっと思っていた」と告白、その恐怖を克服しようとベースジャンピングなどのスポーツを始めたと語っていた。
ベースジャンピングで命を落とす人は後を絶たない。米国では今年に入ってアイダホ州で2人が死亡したほか、昨年は新婚カップルがユタ州の国立公園でベースジャンピングに挑み、妻が死亡している。