米国で薬剤耐性結核の発症例 接触者を調査
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)は9日までに、主要な薬の効かない薬剤耐性結核の患者1人が、メリーランド州の国立衛生研究所(NIH)医療センターで治療を受けていることを明らかにした。
当局は感染の可能性がある接触相手を追跡するなど、詳しい調査を進めている。
CDCの発表によると、患者は4月にインドから渡航。イリノイ州シカゴで入国し、ミズーリ州やテネシー州にも滞在した。7週間後に病院で診察を受け、結核と診断された。現在の容体は安定している。
結核は空気中に飛び散った菌を吸い込むことで感染する。菌は肺のほか腎臓や脊髄、脳に到達することがあり、重症化すると命にかかわる。
4つ以上の薬に耐性を持つ結核は「超多剤耐性結核(XDR―TB)」と呼ばれ、不適切な投薬や耐性菌そのものへの感染によって起きる。通常の結核に比べて治療が難しい。