米下院議長が辞任表明、大統領選控え共和党内の対立露呈
ワシントン(CNN) 米連邦議会下院のジョン・ベイナー議長(共和党)は25日の記者会見で、今年10月末に議長を退任し、下院議員も辞職すると表明した。引退については24日夜から考慮し、25日朝に決断したとしている。
下院議長は現職大統領に職務遂行が不可能な不測の事態が起きた場合、大統領権限の継承順位で副大統領に次ぐ重職となっている。
11月に65歳となるベイナー議長は政府予算案の編成などをめぐって共和党の保守派との対立が目立ち、政権寄りなどとの批判を浴びてきた。政府機関の閉鎖の危機が生じかねない予算案の債務上限額の引き上げなどに関する党内調整が来週、新たな山場を迎える中での議長退任の表明となった。
来年11月に大統領選を控え、共和党はベイナー氏の退任表明を受けて政権奪取をにらんだ挙党態勢の立て直しを早急に迫られる結果となった。
同氏は会見で、今年末の辞任を当初考えたが、共和党内の混乱を考え、その時期を早めたと説明。混乱が続くことは共和党や議会にとって好ましいことではないと述べた。自らの指導力の是非を問う投票が共和党内で新たに行われるような事態を招きたくないとも語った。