トランプ氏集会で無言の抗議、イスラム教女性が退場に
地元警察幹部がCNNに語ったところによると、同陣営は集会に先立ち、騒ぎを起こした人物は退場させると表明していた。ハミドさん退場の理由を尋ねる取材に対し、陣営からの回答は得られていない。
集会ではハミドさんに続き、ナチスドイツがユダヤ人に義務付けた「ダビデの星」のような印を身に着けていた3人も退場させられた。
トランプ氏はその後、「信じがたい憎悪が我々に向けられた」と騒ぎに言及。「かれらの憎悪であって、我々側からの憎悪ではない」と強調した。
これを受けてイスラム教市民団体、米イスラム関係評議会(CAIR)のニハド・アワド事務局長は、トランプ氏にハミドさんへの公式な謝罪を求める声明を出した。
ハミドさんは集会に先立つCNNとのインタビューで、集会で大声をあげたり妨害行為をしたりするつもりはないと説明。「トランプ氏を支持する人々の大半はイスラム教徒と直接会ったことがないのだと思う」と話していた。
座席で話した周囲の参加者の中には、退場の際にハミドさんの手を握り、「かわいそうに」と声をかけてくる人々もいた。一緒に列に並んだある女性は、ハミドさんを見て「怖い感じはしない」「善いひとに見える」と話していたという。