アフガン病院誤爆 米軍、16人処分も「戦争犯罪に当たらず」
ワシントン(CNN) 米国防総省は29日、アフガニスタン北部クンドゥズで昨年10月に起きた国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」の病院誤爆事件について、米軍による調査結果を発表するとともに、軍の要員16人に処分を下す方針を明らかにした。ただ、意図的ではない人為ミスと機器の不具合が誤爆の原因となったことから、戦争犯罪には当たらないとしている。
米軍は処分理由について、病院誤爆に関与した要員の一部が交戦規定や武力紛争にまつわる法令を順守しなかったと指摘。また、処分を受ける要員の中に将官1人が含まれていることも明らかにした。
処分内容は、停職や指揮官の地位からの罷免(ひめん)、戒告のほか長期の再訓練など。米軍はこうした措置について、処分される要員の昇進にも影響を及ぼす可能性があるとしている。
一連の処分は、米中央軍のジョゼフ・ボーテル司令官がワシントンで開いた記者会見の中で発表された。
ボーテル司令官はこの中で、誤爆を戦争犯罪としなかった理由について、「包括的な調査を行った結果、一連の人為ミスに加え、手続き上の問題や機器の不具合が重なって悲劇的な事故が起きたとの結論に至った」と説明。米軍機の乗組員は病院を爆撃していることに「気付いていなかった」ともしている。